今回は、車中泊をより快適にするために3番目の結露対策についてお伝えします。
1.車内改装(改造)の考え方
( おまけの話題 : 車内をきれいに保つ)
3. 換気扇で結露対策 ←本稿
6. 食事、 風呂、着替え、水 など
( おまけの話題 : 暑さ対策、寒さ対策)
紅葉を求めて アウトバックの旅 ← この改装車で2000km走ってきました。
3.車内換気(結露対策)
問題点
車の中で一晩過ごすと、暖かい時期であっても朝起きると窓ガラスに大量の結露があります。また、湿度の高い状態は車内の精密機器類にも良い影響はありません。
就寝中も換気ができればこの問題も解消し、翌朝窓の水滴をふき取る手間も少なくなります。
対策
この対策として、下のような換気扇を手作りしました。
直径8cmのPC用の2基連結 USBファンを、一方は排気用に他方は吸気用にファンの表裏が逆になるように並べて、モバイルバッテリーで動かします。
先ずポリカーボネート製のプラ段2枚を、後述する形状にカットして強力両面テープで貼り合わせます。
その板にUSBファンの外枠より少し小さめの穴を開け、穴の大きさを少しずつ調整しながらはめ込みます。
ポリカ製プラ段は強度も靭性もあり、カットするときも、ファンを嵌め込むときも割れません。
プラダン2枚の貼り合わせといっても、強度アップの他にその内側と外側の板にはそれぞれ別の目的があります。
内側の板(下の絵の薄いグレー)の、上端と前後方向は換気扇と窓枠の間にすき間ができないようにウエザーストリップの溝に嵌るよう外側(濃いグレー)の板より上と前後方向を少し長く(大きく)しています。
これによって外側の板より大きくなった内側(薄いグレー)の部分がウエザーストリップの溝に嵌って雨水等の侵入を防ぐようになっています。
また内側の板(薄いグレー)は、ガラスの押上圧力で窓枠に固定されます。(下図参照)
外側の板(濃いグレー)は、内側の板の上部がウエザーストリップに収まる長さ分を下げて、内側の板に貼り付けます。
そうすると、上の図から分かるように外側の板(濃いグレー)の下端が窓ガラスの外側に来ることで、この部分からの雨の侵入を防ぐことができます。
更に、外から力がかかっても外側の板(濃いグレー)が抵抗となって内側の板は外れにくくなります。
外側の板は、前後のウエザーストリップに嵌めないので、外側の板の寸法は内側の板より小振りになっていて、下の写真のように外側の板(プラ段)がガラス面より少し浮いて見えるのはこういう理由です。
写真をクリック(あるいはピンチアウト)して大きくして見ると、分かり易いです。
このように内側の板はウエザーストリップから外れないよう大きくしてあるので、取り付けの際は長手方向を持って板をちょっとたわませ、前後方向を嵌めてから上に押し上げるのがコツです。
換気扇のスイッチを弱にして一晩中回しておけば、翌朝の結露はかなり少なくなります。
なお、USBファンの上の黒いカバーは、ホームセンターで購入した硬質塩ビシートを、断面がコの字状になるよう曲げて貼り付けたものです。
コの字状にすることで、車の前後方向に開口し、換気とともににわか雨対策とのぞき見防止にもなっています。
この塩ビシートのおかげか、中にいても外の音はあまり気になりません。
ちなみに、硬質塩ビシートは曲げたい部分を80℃くらいのお湯に浸けると手で簡単に曲げられます。また曲げたいところに金属定規を当ててお湯に浸けながら曲げるときれいな直線が得られます。
なお、外の黒いカバーで見えませんが、それぞれのUSBファンの室外側には網戸のアミを接着剤で取りつけ、虫の侵入を防いでいます。
通常大雨でなければこの換気扇を取り付けています。そして例えば寒いときは夜中はこれを回さないようにして、朝起きてからスイッチONにすると出発の準備をしている間に結露を少なくすることができます。
この換気扇の取り付けは、次に説明する目隠し(シェード)の取り付けのときに同時に行うので、面倒なこともありません。
この換気扇などは車中泊のために事前に準備しておくと便利な小物の一つです。
なお、この換気扇は初めて作ったので説明も不十分なところがあります。後日ステップワゴン用に作った別の換気扇の完成度が高いので、一度そちらもご覧ください。
ステップワゴンの換気扇はこちら。
まとめ
PC冷却用の2基連結 USBファンを表裏を逆にして換気扇として利用することで寒い時期でも結露を減らすことができました。
更に、それらを取り付ける台としてプラ段2枚を貼り合わせた板を使うことで外側から押されても簡単には外れない換気扇となりました。
次は、安眠をサポートする目隠し(シェード)の作り方です。
4. 目隠しとカーテン ←次の内容です。
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