N-VAN の換気扇/簡単取付、シェード機能、にわか雨対策

換気扇の取り付け前
各パーツの説明

前のブログでN-VANの換気扇を紹介しましたが、それはアウトバックの換気扇の転用だったので、今回新たにN-VANのポップアップウィンドウ専用の換気扇を作りました。

下の項目に従って説明しますが、新しい換気扇のキモはこちらの図のとおり、換気扇を外から内に引き付けるようにしてガスケットに嵌める(はめる)点にあります。

  

1.はじめに

2.考え方

3.プラダンをカット(サイズは、カット方法は)

4.取手+ファン取付け

5.銀マットの貼り付け(サイズは、使用両面テープは)

6.その他(ファンの固定方法+バッテリーホルダー)

  

1.はじめに

これまで使っていたN-VAN用換気扇は、助手席の窓に換気扇を取り付ける際に取り付け版2枚を組み合わせて取り付ける作業があるので、一旦外に出て助手席のドアを開けて取り付けていました。

これまでのN-VANの換気扇(室内側)
これまでのN-VAN換気扇

一方アウトバックの換気扇は、目隠し(シェード)を室内から取り付ける一連の作業の中でこの換気扇も取り付けていて、こちらの方が作業性が優れていました。

アウトバック時代の換気扇の外がわ

言わば、これまでのN-VANの換気扇取り付けは二度手間でした。

今回はそれを解消しようということです。

  

2.考え方

N-VAN荷室の内側から換気扇を取り付ける場所としては、荷室のポップアップウィンドウしかありません。

しかし、ポップアップウィンドウは窓枠(ガスケット)の外からガラスを押付ける構造のため、換気扇を固定する手段(ガラスを上下に動かせない)が無く、今までの取り付け方法が使えません。

進行方向左側のポップアップウィンドウ

そのため、新たに作る換気扇に求められる機能は

①ウィンドウのガスケットから外れないようにする。

②この窓に求められる遮光をしっかりする

③にわか雨対策。

この中では、①②はシェードとして荷室の窓全部のシェードを取り付けるときに同時に換気扇も取り付けられる、すなわちアウトバック時代と同じように一連の操作で済むようにするという点で大事です。

その昔N-VAN用の換気扇を考えたとき、①と③を同時に満足させる良いアイデア(特ににわか雨対策)が無く、ポップアップウィンドウに換気扇を取り付けるのをあきらめた経緯があります。

今回の新たな換気扇は①②③を同時に満足させることを目的としました。

  

プラダンをカット(サイズは、カット方法は)

では具体的に作り方を説明します。

プラダンに小物を取り付けた状態(室内側)
上のプラダンの反対側(室外側)

上の写真のとおり、今回もこれまでのようにポリカーボネートのプラダンを使います。

それをポップアップウィンドウのゴム製のガスケット(プラダンと黄色の車体の間の黒い部分)にピッタリ嵌る(はまる)サイズに、すなわちガスケットの内側で自立できるようにカットします。

その大きさは410mm×575mmです。

プラダンを窓のガスケットに取り付けた状態

プラダンを410mm×575mmにカットしてコーナーRを調整(現場合わせ)すると、上の写真のようにプラダン(換気扇)はガスケット内にピッタリと収まります。

正確にそのサイズに切り出すのに、普通のカッターだと途中で刃が材に食い込んで動かなくなり、またハサミだと綺麗な直線にカットできないので、この場合オルファ社のPカッターが有効でした。

あと、ポップアップウィンドウ開閉用ノブの部分にぶつからないように切り欠きを作ります。
上の例では70mm×92mmです。

  

4.取手+ファン取付け

次に、4ヵ所に取手(理由は後で説明)を付けます。

その取手を取り付ける前にプラダンの室内側に長方形の補強板(プラダンの端材を長方形にカットしたもの)を取り付けます。

プラダンの辺と長方形補強板の外側の辺には段差が無いよう注意して両面テープで貼り付けます。

そして取手は一つ下の写真のように下穴を開けてから室外側からビスで固定します。

プラダンの室内側
プラダンの室外側

補強板なら取手とは逆の面に取り付けるべきですが、今回室外側に銀マットを貼り付け、そしてその銀マットに平面性が要求される(詳しくは後程)関係上、補強板は取手と同じ室内側に取り付けました。

その寸法どおりにカットしたプラダンにファン取付け用の80mm角の孔を二つ開けます。

ファンがガタ付かないようにするために、この孔も正確に開ける必要があり、そのためにもPカッターが有効でした。

その孔に、二連のPC用冷却ファンを排風側と吸気側が逆になるように並べて挿入します。
(上の写真ではノブ用切り欠き部に近い方が排風用、遠い方が吸気用になっています。)

このとき、電源コードが室内側(取手のある方)に来るように取りつけないとモバイルバッテリーと繋げられません。

なお、上の写真ではハッキリしませんが、それぞれのファンの室外側には虫の侵入防止に網戸用のネットを取り付けています。

また、使用時にはファンとモバイルバッテリーは「強風/弱風/OFF 切替スィッチ」で繋いでいます。

  

5.銀マットの貼り付け(サイズは、使用両面テープは)

プラダンの室外側に銀マット(レジャーマット)をカットして両面テープで貼り付けます。

銀マット貼り付け後(室内側)
銀マット貼り付け前

銀マットのサイズは、一つ上の写真のようにプラダンの外側に5mmほどはみ出す大きさです。

下の写真は銀マットを貼り付けた室外側の様子です。

ファンの部分は現場合わせでハサミでくり抜きました。

銀マット貼り付け後(室外側)

プラダンの外に5mmのはみ出し代が必要な理由を説明します。

プラダン断面の概念図

室内側から換気扇を取り付けるとき、一旦換気扇を少し斜めにして全体をポップアップウィンドウから外に出し、それから換気扇(プラダン)がガスケットに嵌る(はまる)ように取手を持って室内側に向かって引き付けこれが取手を取り付けた理由です。)ます。

四つの取手でコントロールすることで簡単・確実にガスケットに換気扇(プラダン)を嵌めることができます。

このとき、上の概念図のようにプラダンから少しはみ出した銀マットがその弾力によってガスケットの外側に密着して、にわか雨程度なら室内に雨が侵入することを防止これがはみ出し代を設けた理由です。)できます。

また、この密着が、貼り付けられた銀マットに平面性が求められる理由補強板を室内側にした理由)です。

そして、それによって完全に遮光もできます。

開閉ノブ部分の造作

ポップアップウィンドウの開閉ノブ部分の切り欠き部分を室内側から銀マットで覆っていますが、換気扇を窓から外に出すときノブ部分で銀マットが広がらないとノブを乗り越えられないのと、もしこの銀マットが剥がれた場合は手前に落ちるので拾って貼り直せばよく、この部分の銀マットは室内側から貼り付けています。

そして、銀マットを広げノブを覆う必要から、上の写真のようにプラダンの切り欠きより小さな開口とし、更にその部分の銀マットは上下の二つのパーツが開口部で重なるようになっています。

上の造作を室外側から見た状態

換気扇がガスケットに収まった後に、広がった銀マットを指でノブの周りに押し込みます。

これによって、銀マットが変形して開閉ノブを取り囲むようになって、虫の侵入防止と遮光が可能となります。

上の銀マットは、現場調整したので最初からこの形状が必須ではないと思いますが、参考になればと思い寸法を下図に示しました。
(縮尺は適当です。)

この図の寸法は現場合わせしたあとに計測したものです。

こうした調整をすることで、下の写真のように今回の換気扇はポップアップウィンドウのノブ部分も含めて窓を完全に覆うことができました。

なお、この換気扇を運転席側のポップアップウィンドウに取り付けなかったのは、乗り降りする運転席側のドアでは、開閉の衝撃で換気扇(プラダン)が外れてしまう危険性があるからです。そこで車中泊中はドアを開閉しない助手席側のポップアップウィンドウにこの換気扇を取り付けました。

換気扇の装着状態
換気扇とシェードの装着状態

上のような使い方だとプラダンと銀マットがしっかり貼り合わされている必要がありますが、下の「皮革・ゴム・プラスチック用」両面テープを使うとかなり強固に接着できました。

従来は「超強力タイプ」を使っていましたが、銀マットをプラダンに貼り付けるにはこのプラスチック用の方がより強力なことが分かりました。

  

6.その他(ファンの固定方法+バッテリーホルダーなど)

部品の取り付け状態

上の写真は換気扇の室内側のパーツを写したものです。

ファンの周りの黒い塊りは、5mm厚で100mm角のゴムスポンジをファンの筐体の形状に合わせてカットしたもので、これをプラダンとファン筐体の間に挿入・貼り付けることでファンのガタ付きを防止しています。

ファンの下の黒い箱状のものは、硬質塩ビの板を曲げ加工して貼り付けたモバイルバッテリー用のホルダーで、これまでの換気扇で使っていたものの再利用です。

上の写真は換気扇の室外側から見たものですが、銀マットを張り付けたあと、ファンの風の通る部分を丸くカットして、周りのファン筐体部分は銀マットで押さえ、ファンが外れないようにしています。

室外側は銀マットで、室内側はゴムスポンジで保持することでファンはプラダンにしっかりと固定されました。

また、各ファンの上部にプラスチックシートでひさしを貼り付けてにわか雨対策することも考えましたが、すぐ前にポップアップウィンドウのガラスがあるので、今のまましばらく使ってみてひさしの要否を判断することにします。

それよりも、排気ファンから排出された空気が、すぐ前のガラスに邪魔されて再び吸気ファンから入ってくる心配があるので、ファンとファンの間にプラスチックシートのじゃま板を取り付ける予定です。

この後、車をステップワゴンに替えたのでこの換気扇を使った車中泊旅のブログは下の伊吹山・郡上八幡、換気扇実装テストのブログだけです。

  

2022年6月 伊吹山・郡上八幡、換気扇実装テスト
 ← 実装テストの様子です。

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