春の東北5日目は、1400年以上の歴史をもつ修験の山 羽黒山と、レトロな雰囲気の銀山温泉、芭蕉の句(閑かさや岩にしみいる蝉の聲)で有名な立石寺、それに日によって温泉の色が変わるテルメ柏陵 大江町健康温泉館で日帰り入浴して、道の駅にしかわで車中泊するまでをお伝えします。
序章:敦賀港から秋田港
フェリー らいらっく泊
1日目:秋田港、青森県 三内丸山遺跡、八甲田丸、ねぶたの家、弘前城
道の駅 もりた
2日目:岩木山、酸ヶ湯、秋田犬会館、八郎潟の外
五城目城駐車場
3日目:八郎潟の内、男鹿半島、角館、田沢湖
道の駅 おおうち
4日目:鳥海山、山形県 丸池様、玉簾の滝、山居倉庫、土門拳記念館
道の駅 しょうない
5日目:羽黒山、銀山温泉、立石寺(山寺) ←本稿
道の駅にしかわ
6日目:新潟県 千年鮭 きっかわ、イヨボヤ会館、市島邸、新潟港
フェリー らいらっく泊
1.羽黒山
道の駅しょうないから羽黒山まで車で30分ほどで到着しました。
出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)に関わる詳細は神社のhpに委ねるとして、一言で言えば古くからの修験道の山であってその歴史の長さから神仏混淆されている聖地です。
下はその羽黒山境内図で、左下から右上に向かって有名な石段(参道)があって、その参道の初めのところに赤丸で記した「五重塔」が、頂上に三神合祭殿があります。
下の写真の五重塔は、話しに聞いていたとおり、とてもバランスの良い美しい塔でした。
この塔は600年前に再建されたものだそうで、当時の設計や建築技術に感服します。
頂上の三神合祭殿は下の写真のように大屋根の重厚な建物です。
これまで見てきた出雲大社や熊野本宮大社と何だか雰囲気が違うと思っていたら、屋根が茅葺になっていて独特のカーブを描いていることに気が付きました。
また、真っ黒な邪鬼がこの大屋根の垂木を支えているというのも初めて見ました。
2.銀山温泉
出羽三山の最高峰である月山には8合目まで車で行けますが、まだ雪が多く通行止めのため、月山に行くのは諦めてレトロな雰囲気の「銀山温泉」に向かいました。
この銀山温泉の建物群は昭和初期に作られたそうです。
当時としてはかなりモダンだったと思いますし、それを維持しつつこのような温泉街にしたのは大したもんだと思います。
この独特の雰囲気から宮﨑駿の「千と千尋の神隠し」の舞台か、と言われたこともあるようです。
一方、NHKの朝ドラ「おしん」のロケ地であったことは良く知られています。
上の変わった花はこの温泉街を散策しているときに見たイワヤツデです。
初めて見た花なので画像検索をしてその名前を知りました。中国東北部や朝鮮半島が原産の外来種とのことで、冷涼なこの地にうまく適応できたのでしょう。
当日は、台湾からの観光客が多数訪れていたこともあり、温泉街を一周して早々に次の目的地「立石寺」に向かいました。
3.立石寺(山寺)
銀山温泉から約1時間で立石寺に到着です。
この日は5月13日土曜日ということもあってか、お寺の周りは老若男女で結構混みあっていました。
更に、境内では台湾人、タイ人、南米系、英米系と多くの外国人もいて、国際色豊かなところです。
駐車場のおばさんから、「初めてか?」と聞かれ、下の境内の案内図をもらいました。「上まで行くと1時間ほどかかるから頑張って!」と声掛けもされました。

上の方の⑫奥之院にへは右下の登山口から登って行きますが、既にそこから石段が始まっていて、真ん中下の③山門で入山料300円を払ってから更に石段を登ることとなります。
途中⑧のせみ塚が芭蕉が例の有名な俳句を詠んだところとされています。
更に石段を登って行くと、両側の杉木立の中に「シャガ」の花が沢山咲いていました。
更に上を目指して登ると、⑩仁王門を過ぎたあたりで急に視界が広がってきます。
そのあたりから左手を見ると、開山堂と⑭五大堂の一部が見えます。
この⑭五大堂に登ると舞台のようになって奥の院の方向や山の下の景色を見ることができます。
この上の写真を見てもかなり急斜面の崖に各お堂が立てられていて通称「山寺」と呼ばれる理由が分かる気がします。
因みに最寄りのJRの駅名は「山寺」駅、途中の道路標識も「山寺」となっていました。
門前のお土産屋で買ったのが下の「出羽桜」の限定商品で、とても飲みやすいお酒でした。
使用しているお米が「山田錦」の先祖にあたる「雄町(おまち)」というのが特徴だそうです。
因みに、隣にある白い皿の上のぐい吞みは今回の車中泊旅で知り合った、添田恒夫さんに頂いた御自身の作品です。
4.テルメ柏陵 大江町健康温泉館、道の駅にしかわ
立石寺で相当汗をかいたので、道の駅に行く前に日帰り入浴したいところです。
車で40分くらいのところに「テルメ柏陵 大江町健康温泉館」があって、そこは4年前にも訪れていてもっとゆっくりしたら良かったと思ったところなのでそこに向かうことにしました。
日によって変わるお湯の色は、その日 緑っぽい感じでした。
そして、お湯は確かに濃厚な感じです。
明日は日本海側に向かうので、国道112号線沿いの「道の駅 にしかわ」に向かいました。
ここには温泉施設(水沢温泉館)もあって、国道沿いにもかかわらずとても静かな道の駅でした。
翌日の車中泊旅6日目(最終日)の様子はこちら。
これまでの車中泊旅一覧はこちら。
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